年々早まる“ラン活”のスケジュール。周りの家庭が動き出す中、「まだ大丈夫」と思っていたら、気づけば人気モデルが完売…なんてことも珍しくありません。
ランドセルは、お子さまが6年間毎日背負う大切な通学アイテム。機能性はもちろん、デザインや色、背負いやすさにもこだわりたいところです。
「いつから始めればいいの?」「何を基準に選べばいい?」そんな疑問を解消し、後悔しないランドセル選びをサポートします。
ラン活とは?
「ラン活(ランドセル活動)」とは、小学校入学を控えた子どもに適したランドセルを探し、購入するまでの一連の活動を指します。
以前は入学の前年冬頃に購入するのが一般的でしたが、ここ数年はランドセルの多様化と共に、活動開始時期がどんどん早まっており、現在では「年中の秋ごろ」から始める家庭が増えています。
その理由は、人気のランドセル(特に工房系や限定モデル)が早期に売り切れることが多くなったためです。
職人手作りの製品やオーダーメイド品は数量が限られており、発売開始から数週間で完売してしまうこともあります。
さらに、SNSの普及により、口コミやレビューで注目が集まった商品に購入希望者が殺到する傾向も見られます。
ラン活はただの買い物ではなく、子どもの成長を祝う大切な儀式のひとつとも言えるでしょう。
家族で話し合いながら「6年間使い続ける」ランドセルを選ぶ過程そのものが、思い出に残る大切な経験になります。
したがって、デザインや色だけでなく、軽さや耐久性、機能性、保証の有無など、さまざまな観点からランドセルを検討する必要があります。
ラン活の最新スケジュール(2026年入学設定なら)
年中の秋~冬(2024年9月~12月):情報収集とカタログ請求
この時期は、ラン活の「準備期間」と言えるフェーズです。多くのランドセルメーカーがこの時期から翌年度モデルの情報を公開し始めるため、まずはカタログ請求から始めましょう。
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カタログ請求
大手ブランドや工房系メーカーでは、WEBから簡単に無料でカタログを請求できます。カタログには新モデルの詳細な情報や写真、素材の説明が掲載されており、比較検討に最適です。 -
情報収集の方法
InstagramやYouTubeでは、ランドセルの開封レビューや背負い心地の感想が多数投稿されており、リアルな情報を得ることができます。メーカーの公式サイトもチェックして、素材や機能、サイズ、価格帯の違いを把握しておきましょう。 -
体験イベントの活用
最近では、ワークショップ形式のイベントや、工房見学など体験型のラン活イベントも増えています。実際にランドセルに触れることで、素材感や重さ、作りの丁寧さがより明確になります。
この段階では「何が人気で、どのような選択肢があるのか」を家族で共有することが大切です。お子さまの好みや体格も踏まえ、いくつか候補をピックアップしておきましょう。
年中の冬~年長の春(2025年1月~5月):展示会参加と試着
この時期は、実際にランドセルに触れて「見て・背負って・比べる」フェーズです。メーカーの新作発表が集中するタイミングでもあり、多くの家族が本格的にラン活を始動します。
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新作発表のラッシュ
1月以降、各ランドセルメーカーは新年度モデルを発表し、オンラインショップや展示会での紹介がスタートします。特に工房系や老舗ブランドは、この時期にしか注文できないオーダーメイドモデルを限定展開することが多く、要チェックです。 -
展示会や店舗での試着
東京・大阪などの都市部では、複数メーカーが出展する合同展示会が開催されます。これに参加すると、一度に多くのランドセルを比較検討できるため、非常に効率的です。また、実店舗でも試着サービスが充実しており、背負いやすさや重さをお子さまと一緒に確認できます。 -
予約受付の本格化
この頃には人気モデルの予約が始まり、予約殺到で受付を締め切るブランドも出てきます。特にカラーや刺繍、パーツの組み合わせが選べるセミオーダー商品は、受付上限に達すると販売終了になるため、早めの決断が求められます。 -
遠方の家庭向けの対策
遠方で展示会に行けない家庭には、オンライン相談会やレンタルランドセルの郵送サービスを活用するのがおすすめです。実際に手元でランドセルを試せるため、店舗に行けなくても納得して選ぶことができます。
この時期は「気になるランドセルを実際に体験する」ことが最も大切です。親の視点(耐久性や保証など)と子どもの視点(デザインや色)をバランス良く取り入れて、候補を絞り込みましょう。
年長の夏(2025年6月~8月):購入と予約
ラン活のピークとも言えるのがこの「年長の夏」期間です。この時期は、候補にしていたランドセルの中から最終的に「購入する一つ」を選ぶ、最終決定のフェーズに入ります。
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人気モデルの完売ラッシュ
6月~7月にかけて、多くのランドセルブランドで売れ筋モデルが完売し始めます。特に、以下のようなランドセルは早期に売り切れる傾向があります:-
工房系(手作り・数量限定)
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有名キャラクターやブランドとのコラボモデル
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オーダーメイド・セミオーダー対応商品
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女の子向けの淡色系(ラベンダー・ミントグリーンなど)
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男の子向けのネイビーやメタリックブルーなどの限定色
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そのため、この時期に入ってからの購入検討では「すでに選択肢が限られている」可能性もあるため、5月中には候補を絞っておくことが理想的です。
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購入方法の選択肢
購入は、以下のような方法があります:-
メーカー公式オンラインショップ
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百貨店やランドセル専門店
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展示会会場での予約販売
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通販サイト(楽天市場やAmazon)
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オンライン購入の場合、返品・交換の可否や試着サービスの有無を必ず確認しましょう。実店舗での購入では、フィッティングとあわせてスタッフからのアドバイスも受けられるメリットがあります。
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お届け時期の確認
予約後のランドセルは、基本的に入学前年の12月〜翌年の3月にかけて順次発送されます。オーダーメイドの場合は製作に時間がかかるため、注文のタイミング次第では納品が遅れることもあるため注意が必要です。 -
決済方法とキャンセルポリシー
高額商品であるため、クレジットカードや分割払いなど、支払方法の選択肢も重要です。また、注文後のキャンセル規定(特にオーダーメイド品)は厳しい場合があるので、必ず事前に確認しておきましょう。
この時期のポイントは「迷いすぎずに決断する」こと。限られた予算と時間の中で、家族全員が納得できるランドセル選びができるよう、あらかじめ基準を明確にしておくことが成功の鍵です。
年長の秋~冬(2025年9月~12月):アウトレットや型落ち品の購入
この時期は、ラン活の「後半戦」とも言える時期で、いわゆる“駆け込み購入”を行う家庭が多くなります。一方で、費用を抑えたい人にとっては、アウトレットや型落ち品が出回る絶好のチャンスでもあります。
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アウトレットの特徴
各ランドセルメーカーは、展示品や前年度モデル、キャンセル品などを割引価格で販売するアウトレットセールを実施します。価格は通常より20%~50%オフになることもあり、予算を重視する家庭には魅力的な選択肢です。 -
型落ち品の購入メリット・デメリット
【メリット】-
同じ品質のランドセルが割安で手に入る
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在庫があれば即日購入・持ち帰りが可能
【デメリット】 -
色やデザインの選択肢が限られる
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オプション(名入れ・保証延長など)が制限される場合がある
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購入の注意点
アウトレットや型落ち品は「早い者勝ち」です。オンラインでも販売されますが、人気モデルは販売開始直後に売り切れることも。事前に販売開始日をチェックし、販売当日はすぐに購入できるよう準備しておきましょう。また、展示品やサンプル品を購入する際は、細かな傷や劣化の有無を確認することも忘れずに。 -
この時期に購入する家庭の傾向
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転勤や引っ越しが確定し、購入が遅れた家庭
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兄姉のお下がりではなく、やはり新品を用意したいと考え直した家庭
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当初の候補が完売しており、再検討が必要になった家庭
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在庫処分セールの活用
百貨店や大型ショッピングモールでは、年末にかけてランドセルの在庫一掃セールが行われることがあります。年末のボーナス時期にあわせて購入を検討するのも一案です。
この時期のラン活では、「予算内で良品を選ぶ」ことがキーワードになります。こだわりが少ない場合や、実用品として割り切って選ぶのであれば、このタイミングでも十分満足のいくランドセル購入が可能です。
ラン活を成功させるポイント
ラン活はスケジュール通りに進めることが重要ですが、成功するためにはいくつかの「事前準備」と「心構え」が欠かせません。ここでは、ラン活を円滑かつ後悔なく進めるための具体的なポイントを解説します。
① 情報収集は早めに、広く行う
ランドセルの種類や価格帯、ブランドは非常に多岐にわたります。人気のメーカーだけでも以下のような選択肢があります:
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土屋鞄
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セイバン(天使のはね)
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フィットちゃん
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萬勇鞄
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鞄工房山本
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中村鞄製作所
それぞれのブランドで素材や構造、保証内容が異なり、価格帯も4万円台~10万円以上と幅広いため、早めの情報収集が不可欠です。SNSやYouTube、比較サイトなど、口コミを含めて多角的にリサーチを進めましょう。
② お子さまの「体格」と「好み」に配慮する
ランドセルは毎日背負うものだからこそ、軽さやサイズのフィット感がとても大切です。体格の小さいお子さまには「軽量モデル」、身長が高めなら「大容量モデル」など、身体に合った選び方が必要です。
さらに、子ども自身の好み(色・デザイン・ブランド)も尊重することが大切です。お子さまが気に入っていないランドセルは、学校へのモチベーション低下にもつながるため、一緒に選ぶプロセスを大切にしましょう。
③ 6年間保証の有無と内容を確認する
ランドセルは6年間使い続けることが前提の製品です。そのため、故障や破損があった場合に備えて「修理保証」の有無と内容は必ずチェックしましょう。
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保証期間(6年間対応か)
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修理中の代替ランドセルの有無
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保証対象となる損傷の範囲(例:自然破損か故意の破損か)
メーカーごとに対応が異なるため、トラブル時の対応も比較しておくと安心です。
④ スケジュール管理と予約のタイミングを逃さない
ラン活は想像以上にスピーディーに進行します。予約受付開始と同時に完売してしまう人気モデルもあるため、販売スケジュールをきちんと把握し、リマインダーを設定しておくことをおすすめします。
また、家族のスケジュールも早めに調整しておきましょう。展示会や店舗への訪問など、家族全員で参加できる機会をつくることが理想です。
まとめ
ラン活は単なるランドセル選びではなく、子どもの入学準備を家族全体で祝う大切なイベントです。スケジュールが年々前倒しになるなかで、以下のような行動が成功への鍵となります。
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年中の秋からカタログ請求・情報収集を始める
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年明けから展示会・試着で実物を確認
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年長の夏までに予約・購入を完了
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予算重視であれば秋~冬のアウトレット活用も視野に入れる
大切なのは、お子さまが笑顔で「これがいい!」と選べるランドセルに出会えること。6年間を共に過ごす相棒として、後悔のない選択ができるよう、家族みんなで協力しながらラン活を楽しみましょう。